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コメントへのお返事

2018.6.9 コメントへのお返事
 
文化は「権力が差し込む」と「停止」し、「一部のみが巨大化」する傾向にあることは歴史が証明しています。大陸だから島嶼だからの「大小の有無が誕生する条件はありません」使うことの必然で「サイズは決まります」
大奥では「着物の着方と帯の結び方」が位を示しました。今日「帯のふくら雀」と「大振り袖」のサイズへ不可解を抱いていたわたくしは砧の文化資料館館長さんと某日、「展示物の巨大化した銅鐸や、巨大土器に開けられた穴」についてお話をしている時、館長さんが仰せになられたのが先述の冒頭の通り___それは非常にわかり易く、どの史にも当てはまり、頷いた次第です。
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とのコメントをいただきましたが、実際に使う道具などに関しては「使うことの必然でサイズが決まる」というのはその通りだと思います。人の体や手の大きさなどはそれほど変わらないでしょうから。けれどそれはすべてに当てはまるものなのでしょうか?
 
以前初めて韓国歴史ドラマを見た時、王妃や貴族の女性の異様に大きな髪型を見てビックリし、病床のシーンでのひっつめ髪にまた驚いて、異様に大きな髪型はカツラであることを知ったのですが、なぜあんなに大きなカツラをつけているのだろうと疑問に思いました。それまで韓国の文化を知らなかった私には、大きすぎるカツラは珍妙で異様にしか見えなかったのです(^o^)
 
後に、カツラの大きさは身分を示すものであり、たくさんの髪飾りで飾った大きなカツラをつけていた高貴な女性はみな肩凝りに悩んでいたという韓国の歴史の解説を読んで、大笑いしながらそういうことだったのかと納得しました。
 
これは「大奥の着物の着方や帯の結び方」と同じで、周囲に身分を知らしめ差別化するためであって、使うことの必然性によって決まったサイズではないようですし、これが「文化」であるなら、「文化」は「権力者が停止させた」のではなく、「権力者が作りだした」ものなのではありませんか?
 
王や皇帝などの権力者の交代があった時には、前の権力者を否定するためにそれまでの文化を停止させ、廃棄させるということはあったようですが。
 
着物の着方や帯の結び方、髪型や装身具などには、その時々の流行もあったようですし、正室や側室などの大奥の身分の高い女性には、「腰巻」という珍妙な(?)スタイルの正装もあったようです(^o^)。けれど、大振り袖や大きなカツラのようなゾロッとした恰好は搾取者である権力の側の人たちの文化であって、被搾取者層の庶民の文化ではありませんよね。もしそんな恰好が許されていたとしても、そんなゾロッとした恰好をしていたのでは働くどころか身動きもままなりませんものね。大振袖や裾を引く打掛なども必然から生まれたサイズではないようです。
 
働かなくてもよい身分であることを示すために、爪を切らずに長く伸ばしておく国があるということを聞いたことがありますが、自分たちが特権階級であることを誇示し、差別化するために、ヒトはいろいろ「不合理な文化」を創り出してきたようですね。
 
また、「大陸だから島嶼だからで大小の有無が誕生する条件はありません」とのことですが、小さな島にその面積より大きな城や墓を作ることはできませんから、やはり物理的にも心理的にも、作るものの大小は使える陸地の大きさ広さによって変わってくるのではないでしょうか?広い敷地に小さな小屋を建てる支配者はいないでしょうし、大きな宮殿を作れば、家具や装飾品もそれに見合った必要以上に大きなものになっていくのではないかと思うのですが。
 
紫禁城や始皇帝の墓などの大きさは権力の大きさを示すものであって、使うことの必然で決まったサイズではないと思います。
 
そういえば、宮地嶽古墳から出土したという3mもある太刀も、身長の倍近くもある刀を腰に差したり下げたり振り回したりできる人がいたとは思えませんから、これも使うことの必然から生まれたサイズではないでしょう(^o^)

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