神社は台地の端にあり、その台地の端から古代には海だった平地へのハケの斜面は、人工的に緩やかにされるまではどこでも同じような急斜面であったことが、ハケに残る坂道やハケの上の神社への石段の急角度から分かります。
小石川台の簸川神社から小石川(千川)へ下りる氷川坂
目白台から神田川(江戸川)に下りる富士見坂
同じく目白台から神田川(江戸川)に下りるのぞき坂
この坂を初めて車で下った時、まっさかさまに落ちるような恐怖を感じたのですが(^_^.)、wikipediaを見たら、「東京都内で自動車通行が可能な道路としては、傾斜・延長距離ともに最急の一つに数えられる坂。勾配は最大13度(23パーセント)であり、自動車・原動機付自転車でも変速機の対応によってはエンジンストールに陥る。関口台地と神田川沿い低地とを結ぶため高低差が生じた。」と記されていました(^o^)。
椿山荘から神田川に下りる坂は、「おわい坂」の異名を取った急坂ですし、
細川邸から神田川に下りる坂は「あまりに坂のけはしくて胸を突くばかりなりければ名付くといふ」と記されているような急坂です。傾斜が急なので、この坂も手すりの付いた階段になっています。
胸突坂
東京の台地から低地へ降りる坂は、どこも同じような急坂だったようです。
この坂の右側が「関口芭蕉庵」なのですが、芭蕉は句作の合間にバイトをしていたわけではなく、伊賀国・藤堂藩の武士だった頃に神田上水の改修工事に携わっていたようですね(^o^)。