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三波石

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2015.10.16 三波石

 

三波石のある三波石峡はこんな所でした。ここだけを見ても何かが分かる訳ではありませんが・・・・・(^_^.)

 

三波石峡 

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三波川の川原では↓の4個の石を拾ってきたのですが 

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6年前に長瀞で拾った石とよく似ているように思ったので「群馬県の三波石」と「埼玉県の長瀞の石」を並べてみました(^o^)


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上の大きい方が三波石で、下の小さい方が長瀞の石
 

こちらの赤い石は右が三波石で、左の小さな二つが長瀞の石 

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↓は長瀞より下流の鹿島古墳群の下の荒川の川原で拾った石で、この対岸がカルカロドン・メガロドンの歯が出土した川本町です。 

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 ↑の記事の下の方にこの石を拾った場所の写真があります。

石の分類の仕方がよく分からないのですが<(_ _)>、三波川の石と荒川の石はよく似ているようです。長瀞の緑色の石は「緑泥片岩」だということは知っていたのですが、「三波石」というのは産地名か販売する時の名で、分類としては「緑泥片岩」なのでしょうか?中央構造線博物館には「三波川帯は中世白亜紀の低温高圧型変成岩」だと書いてありましたが、「三波石=緑泥片岩=低温高圧型変成岩」なのかな~?

 

分からないので変成岩について調べてみると、変成岩は原岩になった岩石の種類と、受けた変成作用の性質によって分類されるのだそうで、接触変成岩と広域変成岩があり、広域変成岩には圧力(深さ)のわりに温度の高い高温低圧型、圧力のわりに温度が低い低温高圧型、その中間の中圧型があるそうです。

 

原石は種類を問わないそうですから、つまりどんな石でも熱や圧力で変成すれば「変成岩」ということですね(^o^)。変成岩というのは石の種類のことではないようです。

 

三波川帯は「過去のプレート境界に関連して、同時期に一連の変成作用を受けた岩石が広範囲に渡って分布する低温高圧型変成岩帯」だそうですから、長野県の大鹿村の三波石と群馬県の三波川の三波石は、原石がどうかは分かりませんが同じ変成作用を受けた「変成岩」だということですね。

 

では三波石とよく似ている「緑泥片岩」というのは何なのか?と調べてみると、変成岩の一種の結晶片岩で、結晶片岩は原石の成分と変成作用を受けた条件によって種々の変成鉱物が形成されるのだそうで、紅簾(石)片岩・藍閃(石)片岩・緑色片岩などがあり、この緑色片岩を緑泥片岩とも言うそうですから、やはり「三波石=緑泥片岩」で長野県の大鹿村の三波川帯の石と、群馬県三波川の石と、荒川の緑泥片岩とは同じもののようです。


同じものをいろいろな名前で呼んでいるためわけが分からないのは、まるで同じ人をいろいろな名前で記したり、違う人を同じ名前で記したりすることで訳が分からないようにしている『古事記』のカミサマの名前のようですね<(_ _)>

 

整理してみると、大鹿村の三波川帯の石と、群馬県の三波石と、埼玉県の長瀞の石は「同時期に一連の変成作用を受けた変成岩」であり、緑色のものは変成岩のうちの緑色片岩(緑泥片岩)で、赤いものは紅簾片岩であり、三波石というのは赤も青も緑も含めた三波川帯の変成岩の商品名だということでしょうか(^o^)

 

それでは「グリーンタフ」とは何なのか?と調べてみると、「緑色凝灰岩」のことで、これは新生代第三紀の大規模な海底火山活動に由来する軽くてやわらかく風化されやすい石だそうで、生成条件から堆積岩に分類されるそうですから、これは変成作用を受けていない原石で「三波川帯」の変成岩より新しい時代のもののようです。


このグリーンタフが低温高圧の変成作用を受けると緑色片岩(緑泥片岩)になるということでしょうか?


 

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