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Channel: 歴史探訪
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コメントへのお返事 地名について

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2015.10.15 コメントへのお返事 地名について
 
名前とは人の名前でも地名でも、その人や場所を特定したり他人に伝えたりするために、つまり実用のために付けられたものだと私は考えているのですが、そうであれば、それは誰にでも分かって間違いなく伝えられるものでなければなりませんよね。
 
ですから、誰でも同じように認識できるような山・川・谷・沼・池・窪・津・浜・島・岸などの地形の特徴を元にしていたのではないかと私は考えたのですが、実際にそういう地名が付いている所は地名が地形を表していて、地名から地形を思い浮かべることができますよね。
 
ところが、中には内陸や平野部なのに島・浜・磯・津などの地名がいくつも見られる所があるので、それはなぜだろう?なぜそこにはそういう地名が付けられたのだろう?と疑問に思い、その地名はそう呼ばれるようになった頃のその場所の地形を表していたのではないか?と考えました。
 
これは、古代史の謎解きのために、遺跡や貝塚や古墳を見に行ってみようと地図を見ているうちに気が付いたことであり、地名そのものに興味があってそのために本を読んだりしたわけではありませんでしたので、これを読めば分かるというような「お勧めの本」は思いつかないのですが、疑問を持ったり、その疑問を解くために「ああか、こうか」と考えたりしていると、地名に関する本だけではなく、様々なジャンルの本、新聞やテレビのニュース、地域資料、地元の伝承、神社の由緒、戴いたコメントなどあらゆるもの中にそのヒントや答えがあることに気が付くようになります(^o^)
 
例えば、「遠つ飛鳥」というのは奈良の飛鳥のことだと分かったのは、大阪の「近つ飛鳥博物館」からでしたし、
沼田盆地が古代には湖底だったことが分かったのは、地元に伝わっていた伝承からだったというように(^o^)
 
「ああ、そういうことだったのか」と納得できた瞬間は、ささやかな「ユーレカ・モーメント」のわけですが(^o^)、それが積み重なって「古代の海と地形の変化」という少し大きな「ユーレカ・モーメント」が訪れてきたので、その「仮説」を「・・・とすればよい」「・・・と考えたい」というような恣意的なつじつま合わせの説や「奇を衒った説」に終わらせないために、今はせっせとそれを検証しているわけです(^_-)
 
というわけで、地名についても古代史の謎解きの一環として「自分の興味の周辺」から派生したものなので、特にお勧めの本はないのですが、本に書かれていることは、その著者の目や考え方のフィルターを通したものですから、その著者がどんな考えを持って対象を見ていたかということで、その解釈は違ってくるようです。
 
例えば、群馬や埼玉に海があったとは考えていない著者であれば、そこに塩・島・浜・磯などの付く地名が山ほどあっても、それを海との関連で考えることはないでしょうし(^o^)、『記紀』を信奉する学者さんであれば、吾妻はヤマトタケルが「ああ吾が妻よ」と言ったからだというような『古事記』に準拠した解釈するのでしょうし(^_-)。また、音の変化については「そうなのかも」と思うものもあれば、「それはコジツケでは?」と思うものもあります。
 
たまたまこのブログを御覧になった方がどの部分に興味を持たれるのかは、地形だったり、神社だったり、神様だったり、『古事記』の真偽だったり、植物だったりと人それぞれのようですが、Maggieさまが関心を持たれたのは「地名」なのですね。
 
「子供の頃大塩温泉、熱塩温泉などの名前になぜ海がないのに塩なんだろうと疑問を持った」とコメントをくださったMaggieさまは、地名に対しての感性や嗅覚をお持ちのようですから(^o^)、本から得た知識を通して考えるより、まずはご自分で実際に見て感じたことや疑問を大事にし、本は考えるための参考になさるのがいいのではないでしょうか。知識が先行してしまうと、『古事記』信奉者のように「教養が邪魔をして」ものの本質が見えなくなってしまうということもあるようですから(^_-)
 
 
 

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