2017.12.24 地球は熱湯の惑星だった?19
平原や湿地だった西日本が山国になったのは、1400万年前頃に西日本の各地で巨大なカルデラ噴火が相次いで起き、大量のマグマが噴出したためだったそうで、中でも紀伊半島では地球史上最大級のカルデラ噴火が起きて、その火山灰は場所によっては1日に2000mも積もるほどで、そのために地球全体の気温が10℃も下がったのだそうです。
紀伊半島に、古座川の高さ150mを越える一枚岩や、那智の滝の高さ130mの岩などの巨岩が多くあるのは、この時のカルデラ噴火で噴出したマグマが固まったものだそうで、紀伊半島南部にはこれらの巨岩や高温の温泉がカルデラの縁に沿って20km に渡って半円状に並んでいるのだそうです。
そしてこの頃には紀伊半島だけではなく、鹿児島の姶良カルデラ噴火など九州~四国~紀伊半島~東海にかけて西日本で巨大カルデラ噴火が相次いで起き、噴出した大量のマグマは固まって巨大な岩山の連なりをつくり、噴出せずに地下の深いところでゆっくりと固まったマグマは巨大な花崗岩の塊になったのだそうですが、この花崗岩は地球内部の密度より軽いので地表に向かって徐々に浮き上がってきて、その浮力によってその上にある土地が押し上げられて隆起し続け、西日本は世界有数の山国になったのだそうです。
紀伊半島の地下には実際に神奈川県と同じくらいの大きさの巨大な花崗岩の塊があって、この花崗岩が1000万年の間に10kmも浮上してきたため、その浮力によって土地が押し上げられて紀伊山地は西日本一の山岳地帯になったのだそうです。
西日本の最高峰である愛媛県の石鎚山も、噴出して固まった岩が浮上してくる花崗岩によって押し上げられて標高1982mになったのだそうですし、宮崎県の大崩山では、中心部に東西15km ・南北13mの花崗岩ドームがあり、大崩山を囲むように連なる東西37km・南北32kmに及ぶ花崗岩の環状岩脈はカルデラ火山の地下部分が地表に露出したものなのだそうです。
巨大な花崗岩が浮上してくるとか、その力で山が隆起するとか、考えてみたこともありませんでしたし、そうだと聞いてもなかなかイメージがわきませんが<(_ _)>、西日本の山々はそうしてできてきたようです。
鹿児島の姶良カルデラで思い出したのですが、ペルム紀の石灰岩層があった出流観音の近くには縄文時代前期の星野遺跡があり、この遺跡の地層からは8万年前の石器が出土していたということを知って、8万年も前に本当に日本列島に人がいたのだろうか?もし本当にいたのであれば、星野遺跡は小高いところにあって低いところは8万年前には海だったのではないか?と考えて、2014年に地形を見に行ってみたことがあるのですが、
星野遺跡
遺跡の近くには地層を観察できるようになっている「地層たんけん館」があって、その地層の中に姶良カルデラの火山灰の層があったのですよね。
地層探検館
それを見た時には、鹿児島の噴火の火山灰が、本当に地層になるほど大量に栃木県まで飛んできたのだろうか?と信じられなかったのですが・・・・・・