2017.11.21 山中地溝帯と海34 3万年前の航海6
ウルム氷期の最盛期に海面が今より140~150m低くなっていた頃には、地続きになっていた中国の東海岸と台湾は、氷期が終わって海面が上昇するにつれて南北両端の水道から海水が入ってきて低いところから海になっていき、当時より140~150mも海面が上がっている現在は幅100kmを越える台湾海峡になっているということのようですから、当時比較的高かったところが今は水深50m以内の海底になり、140~150m以上の高さがあった所が澎湖諸島のような島や浅瀬になっているということなのでしょう。
澎湖諸島には大小併せて90の島々があり、人が住んでいる島はそのうちの19島だそうですが、たくさんの島からなり、人が住んでいる島はそのうちの10島である八重山諸島とよく似ていますね。八重山諸島周辺の海底も、台湾海峡の海底と似たような状況なのかもしれません。
台湾海峡は、最も狭いところでは幅131kmだそうですから、110km の台湾~与那国島間とそれほど変わらないようです。この台湾と与那国島の間の海底がどうなっているのか、どのくらいの水深があるのか分かりませんが、もし似たような状況であるなら、台湾が大陸の一部だった3万年前に台湾から与那国島へ渡った人たちは、草舟で110kmの海原を越えて来たのではないわけです(^o^)。
この間の海底の深さや凹凸の状況は、最近よく見かけるようになった航空レーザによる測量図を見れば一目瞭然なのでしょうね(^o^)。↓は埼玉の「川の博物館」で購入した「荒川流域高低差丸わかりMAP」なのですが、この地図だと地形や凹凸や高低差が本当によく分かるのですよね\(^o^)/。
荒川流域高低差丸わかりMAP
色分けでは青一色の海も、海底は一様ではないはずですが、普通の地図や単純に色分けした地図と比べて、この測量図でならそれが詳細に分かるのです(^o^)。比較すれば一目瞭然ですね。
実際に人々は島伝いに移動してその足跡を遺跡として残しているのですから、草舟で行ける範囲に島が連なっていたのでしょう。台湾海峡や、台湾~与那国島間の海の航空レーザによるMAPがあれば、3万年前の人たちが草舟で渡らなければならなかった海はどれくらいの深さでどれくらいの距離だったのかが分かるだろうと思うのですが(^o^)。
氷期で海面が低くなっていた3万年前は、台湾海峡も与那国島までの海も浅瀬や浅い内海だったのかもしれませんから、実験するなら草舟を少人数で漕いで行ける距離や往復できる距離はどのくらいなのかを実験する方が、現在の海を台湾から与那国島に漕いで渡れるかどうかを実験をするよりも現実的なのではないかと思いますが、冒険にロマンを求める人たちは、そんな現実的で地味な実験などしたくないのでしょうね(^_-)。
ところで昨日、ニューカレドニアで、またM7の大きな地震があったそうですが、本当にこのところ大地震が多いですね~<(_ _)>。
インド・オーストラリアプレートとユーラシアプレートがぶつかり合っている南太平洋のその付近は、特に世界有数の地震多発地帯であり、大きな地震が繰り返し発生している場所なのだそうですが・・・・
地震もやはり、カミサマの祟りやナマズによってではなく、プレートテクトニクスによって説明されるものになっているようです(^o^)。