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諏訪湖と塩16 たばこと塩の博物館3

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2015.9.19 諏訪湖と塩16 たばこと塩の博物館3

 

博物館では世界にはいろいろな塩があること、海の塩だけではなく大量の岩塩や湖塩があることを知って驚いたのですが、実はそれよりももっと驚いたのは、四方が海で塩には最も不自由しない国だと思いこんでいた日本が一番塩に苦労していた国だったということでした(^_^.)

 

日本には塩の塊の岩塩も塩分の濃い塩湖も無いため、3.5%程度の塩分しか含まない薄い海水からしか塩を得る方法がなく、塩田を作るための広大な浜もないうえに湿気や雨が多いので、薄い海水から塩を作るのは効率の悪い大変な作業だったのです。

 

朝ドラの「まれ」に能登の塩作りの場面が出てきましたが、海から海水を汲み上げ、それを塩田まで担ぎ上げて塩田に撒いて濃縮し、さらにそれを煮詰めて作る揚浜式の塩作りは大変な手間暇がかかるうえに重労働で大量生産はできないのです<(_ _)>

 

世界中に大量の岩塩や塩湖があるのに、なぜ日本には無いのか?これは先に推理したように、年間を通して雨の降る日本では塩湖や土中の塩分は全部雨に流されてしまったからだろうと思います。「塩」の付く地名は全国にたくさんありますし、「塩川」や岩塩のとれる「塩の山」もあったのですし、今でも塩水の湧く「塩湯」や「塩井」があるのですから、古代には日本にも岩塩も塩湖もあったのです。

 

今塩湖や塩原があるのは、乾燥した厳しい気候の地であり、不毛の土地であることを見ると、日本は温暖な気候と塩湖や土壌から塩分を洗い流す雨によって、木々が茂り作物が実る豊かな耕地を手に入れた代わりに、効率良く塩を得られる塩湖や岩塩を失ったということになるようです。

 

岩塩から塩を作るには、岩塩を採掘する代わりに岩塩坑に水を注ぎこんで濃い塩水を作り、それを煮詰めるという方法もあるそうですから、岩塩は水に溶けてしまうのです。

 

博物館には触れてもよい岩塩が展示してあったので、人差し指でちょっとこすってその指を舐めてみたら、確かに塩の味がしました(^o^)。草食動物は、こういう岩塩や塩を含んだ水を探して塩を摂取していたのでしょうね。

 

博物館にはマリの砂漠でとれた白っぽい大理石のような大きな薄い板状の岩塩も展示されていました。砂漠にも大量の岩塩があるようです!それを見て、大量の岩塩があるということは、やはり砂漠は古代には海で、不毛の砂地は乾燥によって消滅した塩湖の跡に違いないと確信しました(^o^)

 

ミュージアムショップには、小さなマリの岩塩も置いてあったので、「なぜマリの砂漠の岩塩は薄い板状になっているのだろう?」と不思議に思いながら、これも買ってきてしまいました。

 
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標高3700mのボリビアのウユニ湖産の湖塩は、純白のとても細かな結晶です。固まっている塩はブロック状に切り出すそうですが、このフレーク状の塩はまだ干上がっていない湖でとれる結晶したての品質の高い塩で、スコップですくい取るのだそうです(^o^)

 
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袋には「作った」ではなく「収穫した」と書いてありますね(^o^)。

ソルトコレクションが一気に増えてしまいました\(^o^)/。ついでに塩飴も買ってきたのですが、これは食べてしまいました(^_-)

  
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一つ一つの飴に「塩」と書いてあります。

Maggieさま、岩塩性のランプ欲しくなってしまいますよね(^o^)。でも、湿度の高い日本では、溶けてベタベタになってしまうかも?


純度の高い結晶は透明度が高く、クリスタルのような輝きを持っているようです。↓はそんな岩塩で作られたシャンデリアです。


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