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大水害と古代の海

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2015.9.10 大水害と古代の海

 

記録的な大雨になって、朝からテレビは被害状況と警戒情報を流し続けています。

 

古代史に疑問を持つまであまり遠くへ出かけたことがなく、地理音痴で地名を聞いてもそれがどこにあるのかほとんど分からなかった私ですが<(_ _)>、今朝からテレビで連呼されている地名はほとんど知っており、ここ何年かの間に行ってみたことがあるか、調べてみたことのある場所ばかりでした。

 

栃木県の思川、姿川、巴波川、田川、五行川、壬生、上三川、小山・・・

茨城県の小貝川、鬼怒川、那珂川、桜川、土浦、筑西、下妻、結城、常総、竜ケ崎、美浦、つくばみらい、古河、船玉・・・

千葉県の松戸、富津、君津、木更津、市川、・・・

埼玉県のさいたま、久喜、渡良瀬川・・・

神奈川県の川崎、横浜・・・

東京の大田区、荒川・・・

阿賀野川、会津、那須塩原・・・・

 

ニュースを聞きながらメモした地名ですが、全て私が古墳や神社との位置関係などから古墳時代には海だったのではないか?と考えて地形を確かめに出かけた所であり、このブログのどこかに書いた場所ばかりなのです。

 

新潟県の阿賀野町、福島県の会津、栃木県の那須塩原市は行ったことがありませんが、古代には海だったのではないかというということについては書いた所ですし・・・・。

 

川の水位が上がり、堤防が決壊したり水が堤防を越えたりして浸水している映像を見ると、まるで、海が古墳時代に戻ろうとしているように見えてしまいます(T_T)。浸水している川の周辺の平地は、学者さんたちの言うような川が作った氾濫原ではなく、古代の海の跡なのです。今はまだ海面がそれほど上がっているわけではありませんから、雨が止めば、やがて海までの水路である川を残して水は退いていくはずです。

 

古代史への疑問から地形を調べ始め、2009年からこのブログを書き始めて、徐々にこれまでの歴史解釈は間違っているという確信が持ててきたので、「同じような疑問を感じている方たちの役に立つよう本という形にしましょう」という友人の提案でその準備をしていた20113月に東日本大震災が起きてしまいました。その時、古い神社や遺跡のあった高台は被害に遭わなかったけれど、私が古墳時代には海だったと考えていた平地は大きな被害を受けてしまったこと、その辺りには「ここから下に住んではいけない」という古い言い伝えがあったこと、内陸でも古代には海が入り込んでいた所やそれが沼や池になって残っていて、近年になって埋め立てられた所には液状化の被害が出たことなどをニュースで知りました。

 

津波の被害を受けるのはどの辺りまでか、液状化の危険があるのはどこか、どこに避難すればいいのかなどについて、それまで調べてきたように古い地名や伝承などから古代の地形を知ることで見当をつけることができるのではないかと考え、そのためにも本の形にして「古代の地形」という考え方が防災や地震の研究や仕事をしている人の目に触れるようにしたいと思ったのですが、先に書いたように、某出版社では「奇を衒った説にすぎないから出版はできない」と言われてしまいました。

 

そこで、多くの人の目に触れることは期待できないけれど、本という形にしておけば、防災や地震の研究や仕事をしている人の目に触れる機会があるかもしれないと考えて自費出版にすることにしたのですが、「どうせ売れないと分かっているのに大金をつぎ込む気がしれない」と言われ、「一年だけ置いておくけれど、売れるわけがないから一年経ったら全部裁断して廃棄する」と言われた訳です(^_^.)

 

ただでさえ固定観念をひっくり返すのは難しいのに、東大教授や京大教授といった「日本を代表する立派な肩書き」をお持ちの学者さんたちのご高説とは全く違うことを書いているのが何の肩書きもない無名の私なのですから、いまだに固定観念はビクともしていません


でも、自然科学は、「天動説」や「天地創造」などの前説や既説を否定することで発展してきたのです。定説や肩書きをお持ちの方の「説」が正しいとは限らないのですよね(^_-)。

 

2011年の末に本ができて、2012年末までにそれが関心を持ってくださった方々の手に渡って廃棄されずにすんだ後、地震や大雨による洪水などが頻発するようになってきたのですが<(_ _)>、「古代の地形」という考え方はまだ全く広がっていなかったので、2013年に再度「新版」として出すことにしました。

 

今回は固定観念抜きで論理的に納得していただいたので、「金の無駄だ」だとか「売れるはずがない」だとか「全部捨てる」だとかと言われることはありませんでした(^_-)


最近は「地形」や「地理」をタイトルに入れた歴史本が増えてきているようですので、「古代の地形」にも眼が向けられるようになってきたのではないか、今回の大水害には間に合わなかったけれど、「古代の地形」の視点が防災や避難に役立てられるようになる日も近いのではないかと期待しているのですが、どうでしょうか?

 
 
 

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