2015.9.8 諏訪湖と塩9 グレートソルト湖とボンネビル湖
シャーロック・ホームズの第一作「緋色の研究」には、ユタ州の不毛の砂漠地帯を開拓して住みついたモルモン教徒の苦難とその不毛地帯を越えて教団から逃げる逃避行が描かれていたことを思い出し、ここまでの地形の考察と重ね合わせて
ユタ州は乾燥した砂漠地帯で降雨量が極端に少ないのではないか?
グレートソルト湖から流出する川がないのは、3つの川から流入する水が多くはなく、そのほとんどが蒸発してしまうからではないか?
グレートソルト湖は乾燥と激しい蒸発のために濃縮されて海水より塩分濃度が高くなったのではないか?
巨大なボンネビル湖も、元は隆起した土地に取り残された古代の海で塩湖だったのではないか?
乾燥地帯であるために、ボンネビル湖は蒸発によって浅い所から消滅していき、現在のソルトレイクの大きさに縮小してしまったのではないか?
その消滅した海の跡は濃い塩分を含んだ砂地であるために不毛の砂漠地帯になっているのではないか?
それに対して雨が多い日本では、31もの河川から流入する大量の水で旧石器時代や縄文時代には塩湖であった諏訪湖の水はどんどん薄まっていき、さらにあふれた水が川となって流れ出したために真水になってしまったのではないか?
日本では、かつては海底であった砂や土の中に残っていた塩分も、雨でみな洗い流されて海に戻ったのではないか?
それでも湿地に残った塩分は、「豊葦原の瑞穂の国」と表現されたほどに一面に茂った葦によって除去され、枯れた葦や草木などの有機物がその跡に堆積して砂地を豊かな土壌に変えて行ったのではないか?
葦については「古代の地形から『記紀』の謎を解く」の第11章「葦原中国を推理する」をご参照ください。 アマゾンへ
そのように考え、ユタ州について調べてみました(^o^)。
Wikipediaによれば、ユタ州の気候はやはり亜乾燥気候から砂漠気候だそうで、乾燥した気候はカリフォルニア州とネバダ州のシエラネバダ山脈の雨陰にあるからであり、州の東半分はワサッチ山脈の雨陰になっているからだそうで、低標高地域の大半は年間降水量が300 mm未満であり、グレートソルト湖砂漠が最も乾燥していて、降水量は年間に125 mmだそうです。
最近の日本では一日でその倍以上の雨が降ったり、ひどい時には1時間に100mmを越える雨が降るようなこともあるのですから、考えられないほどの降雨量の少なさです。今日も雨が降っていますが、秋雨前線と台風18号の影響で明日・明後日の二日で500mmを越える所もあるという予報が出ています<(_ _)>。
けれどこんな日本でも、降雨量の少ない年には大きなダム湖の底が見えてしまうほどに枯渇するのですから、これほどに降雨量が少ないのであれば、いかに巨大な湖であっても縮小する一方であり、残った水の塩分は濃くなっていく一方ですよね~。
ソルトコレクション
インカの塩(ボリビアの岩塩)・ヒマラヤのピンクロックソルト(パキスタンの岩塩)はこんな塩です(^o^)。
容器が実験用の薬品のビンみたいですね。先日、テレビから「リケイインテリア」と声が聞こえてきたので「それはいったい何だろう?」と思ったら「理系インテリア」だそうで、最近フラスコやビーカーやアルコールランプなどの実験器具をインテリアに使うことが流行っているのだそうです(^o^)。
買っていく女性たちに何に使うのか聞いてみると、「思いもかけない使い方をしていて、実験に使う道具という固定観念をひっくり返された」と販売員の人が言っていましたが、硬直した固定観念を捨てると自由な発想が生まれてくるのは古代史に限らないようですね(^_-)。