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宇佐神宮29 権力が大好きな宇佐の神様5

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2017.2.28 宇佐神宮29 権力が大好きな宇佐の神様5
 
地域の産土神とされているような古い神社は式内社であることが多いようですが、式内社は古代のその地の支配者の祖廟として子孫によって造られ祀られてきたものであり、その子孫が新たに支配地を得て移動すると新たな支配地にも先祖を祀る祖廟を造っていたようですが、全く関係のない他の支配者の支配地に勝手に自分の祖廟を造って全国にどんどん増殖していったりすることはなかったのです(^o^)
 
けれど「八幡宮宇佐宮御託宣集」によれば「欽明期に三歳の小児として示現した(由緒では幼児ではないようですが)」という八幡神は誰の祖先でもないわけですから、全国に4万社以上もあるという八幡社は、赤の他人であっても自分の領地ではなくても、誰でもどこへでも勧請することができたのでしょう(^o^)。「誰でも」とは言っても、支配者層やそこに連なっていた僧や神職などのことであって、非支配者層の庶民のことではありませんけれどね(^_-)
 
その支配者層が下剋上で入れ替わったり、戦で神社が焼失したり荒廃したり祀る子孫がいなくなったりした戦国時代を経て江戸時代になった頃には、「何(誰)が祀られていたのか」などということは分からなくなっていて、神社のカミサマとは寄進した人を戦に勝たせてくれたり、子供を授けてくれたり、守護してくれたりといった現世利益を与えてくれる存在だということになっていたのかもしれませんね。
 
大田道灌は江戸城の守護として日枝神社をはじめ、築土神社や平河天満宮など今に残る多くの神社を江戸城周辺に勧請、造営したのだそうですが、自分たちに何かを与えてくれるカミサマはたくさんいた方がいいということで各種取り揃えたということでしょうか(^_-)
 
江戸に勧請された時には、もうそれらの神社は子孫が先祖を祀るものではなく、祭神と神職のあいたには何の関係もなくなっていたのでしょうね。そもそもあちこちに勧請されるような神社は、初めから子孫が祀っていた祖廟ではなかったわけですけれど(^_-)
 
でも祖廟として造られたけれど「国家神道の体系」には組み込まれなかった諏訪の神長官家の守矢氏は現在78代目、埼玉の高麗神社の高麗氏は現在60代目で、今も正しく子孫が先祖を祀り続けています。
 
神長官家の祖廟・ミシャグチ様 
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神長官・守矢史料館 
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高麗神社
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若光を祀る高麗氏の祖廟・高麗王廟 
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60代目の宮司さん 
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『古事記』の神話やカミサマは作り話ですし、その『古事記』を元にデッチあげた「国家神道」は、「国家的規模で構築された虚偽の体系」なのですから、「自分たちの国の歴史」として子供たちに教え込むべきものではないと私は思うのですが、今「国有地売却問題」で毎日ニュースになっている「森友学園」の幼稚園児への教育を昨日のテレビで見て愕然としてしまいました。2014年の都知事選の時に田母神氏の演説を聞いて、戦前に回帰しようとしているのではないかと思ったのですが、もうすでに始まっていたのですね<(_ _)>
 
小さな子供たちが教育勅語や「安倍首相がんばれ」と唱和する姿に「将軍様を讃える言葉」を唱和する北朝鮮の子共達の姿が重なって見えました。日本は北朝鮮になろうとしているのでしょうか?議員は二世・三世と世襲になって来ているようですが、選挙区を世襲するということは、領地や領民を世襲するのと同じことなのかもしれませんね<(_ _)>



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