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穂高神社と安曇野123 安曇族(海人族)61 神階って?

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2016.11.10 穂高神社と安曇野123 安曇族(海人族)61 神階って?

 

↓の宗像神社の由緒には、「880年には官社に列し、神階徒1位になった」と記されていて、私は「神階徒1位」の意味が分からなかったので、後で調べてみようととりあえず先日は「神階1位」としておいたのですが、これは「従(じゅ)」の間違いのようです(^o^)

 
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古代史の謎解きを始めたばかりの頃、「神階」とは何なのかが分からなくて調べてみたのですが、「人臣に授けられた位階を神にも授けたもの。より正確には、位階は人にも神にも区別なく授けられ、そのうち神に授けられたものが神階と呼ばれている。」という説明でした。

 

その説明を読んで、「エエッ!ニンゲンがカミサマに等級をつけるの?カミサマに位階を授けるということは位階を授けられるカミサマより授けるニンゲンの方がエラいということなの?」とビックリ仰天したのですが、そのうちだんだんにカミサマとはそれを祀っている氏族の先祖であり、ニンゲンなのだということが分かってきました(^o^)

 

今回「徒1位」が分からなかったので改めて調べてみたら、神階には正六位から正一位までの15階があるそうですから、「徒1位」はやはり「従1位」の間違いですね。

 

生前に功績を挙げた人には、没後に位階を贈る「追贈」という制度があったそうですが、カミサマとは先祖なのですから、「神階を授けられるカミサマ」とは最近亡くなった人ではなく、ずっと前になくなった人ということですね。子孫に功績があった場合、その先祖も「追贈」されたということでしょうか(^_-)


皇子の場合、追贈は「天皇」になるようです。皇子の上の位といったら天皇しかありませんものね(^_-)


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これを見て、あれ?そんな天皇いたっけ?と思ったら、これは天武天皇の息子の舎人皇子のことなのだそうです。死んでしまってから天皇になっていたとは私は全く知りませんでした<(__)>。

 

『新撰姓字録』では、神別氏族より皇別氏族の方がランクが上になっていますから、カミサマよりニンゲン(一般庶民のことではなく、皇族・王族のことですが)の方が上で、その中でも「天皇」が一番上だというのが「天皇制」の仕組みのようです。だからニンゲンがカミサマに序列をつけて「神階を授ける」わけですね(^_-)

 

「神階の授与は神祇官や諸国からの申請に基づいて公卿の会議で議論され、天皇への奏聞を経て決定された」のだそうですが、平安時代になると神祇官や国司が勝手に神階を授与するということもたびたび行われるようになっていたそうですから、先祖の神階を上げてハクを付けたいと思う子孫の運動や袖の下などがさぞかしモノを言っていたのでしょうね。

 

高階真人忠峰は、どういう運動や根回しをしたのか、880年頃には「神階従1位」と14町の位田を得ることに成功していたようです(^o^)

 

そういえば、お稲荷さんにはたいてい「正1位」と書いてありますが、「正1位」って神階の最高位ですよね。なのにどうしてどの稲荷も「正1位」なのだろう?と不思議に思っていたのですが、これは

 

律令制の崩壊とともに分祀先でも勧請元の神社の神階を名乗る神社も現れた。特に稲荷神社は総本社である伏見稲荷大社が正一位であるとして、そこから勧請を受けた稲荷神社も正一位を称している。(wikipediaより)

 

ということなのだそうです(^o^)

 
 
 
 

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