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山の隆起と世界の塩湖 チチカカ湖と諏訪湖3

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2015.12.24 山の隆起と世界の塩湖 チチカカ湖と諏訪湖3

 

諏訪湖とチチカカ湖はよく似ているように思えたので調べてみると、その地形や成り立ちだけではなく、歴史や遺跡など様々な点でよく似ているようだということが分かってきました。

 

諏訪湖の周辺の現在の街より標高の高い所には、縄文時代の尖石遺跡を始め石器時代~弥生時代の遺跡が多数散在しているのですが、チチカカ湖の周辺にもシユスタニ遺跡を筆頭に古代文明の遺跡が点在しているのだそうです(^o^)

 

これまで日本国内の遺跡を見てきて、人間は同じ時代にはどこでも同じような場所を選んで同じような事をしていたようだということが分かってきたのですが、これは世界規模で見ても同じことが言えるようです。

 

たとえば、温暖化による海面上昇や気象の変化、大地震や津波などで世界のメガシティが被り始めた、またはこれから被るであろうと想定される被害が今大きな問題になってきていますが、それはなぜかといえば、縄文時代以降近年まで続いていた海退によって陸地化した、広くて平らな低地(海の跡)に世界中で人やモノや情報が集中してきているからであって、東京にしても大阪にしてもN.Yにしても、被害が懸念されているメガシティはほとんどが沿岸部や低地にあるからなのです。


古墳時代には海だった生駒山の麓の低地に広がる大阪市街

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生駒山の麓の低地が古墳時代には海だったことについては古代の地形から『記紀』の謎を解く」をご参照ください。

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「古代の地形から『記紀』の謎を解く」 アマゾンヘ

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海進期に多くの人が住んでいた標高の高い所にある古代の都市は、今では廃墟や遺跡や過疎地となり、人や都市は山間地からより暮らしやすい洪積台地へ、沖積低地へ、その先を埋め立てたウォーターフロントへと移動してきたので、温暖化していた古代には海だった所が現在はメガシティになっているのですが、地球は20世紀以降再び温暖化に向かい始めているのです<(_ _)>

 

人間はいつでも一番暮らしやすい場所を選んで住みついてきたのですから、古代の人々もわざわざ広い地球の上の気候や環境が厳しくて暮らしにくい所を選んで住みついたはずはなく、現在は34000mの高地であったり、海からは遠い奥地であったり、不毛の砂漠地帯であったりというように全く違う様相を呈している場所であっても、人間がそこに住みついた頃にはみな、塩(海塩・岩塩・湖塩など)や食料や燃料などの生存に必要なものが手に入りやすく、その当時には気候も環境も一番暮らしやすい所だったのではないでしょうか(^o^)

 

歴史をカミサマやロマンで考える学者さんたちはそんな現実的なことは考えないようですが、日々現実の世界を生きている私はそう思います(^_-)。対価を払わなければ大根一本だって手に入れることはできないのに、身一つで吉野に逃れたという大海人皇子が短期間に日本という国をまるまる手に入れることなどできたはずがないではないか、と(^o^)

 

諏訪湖とチチカカ湖はよく似ているようですが、アフリカで発生して世界中に拡散していった現人類のホモ・サピエンスが南アメリカに辿りついたのは日本列島に辿りついた頃よりもずっと後のことのようです。人類がそれぞれの地に辿りついた時から始まるその地での人類の歴史は、辿りつくまでの時間差があったはずですから、プーノの周辺の遺跡は、きっと諏訪湖周辺の遺跡よりも新しい時代のものなのでしょうね(^o^)

 

人類の拡散模式図

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