2015.12.21 山の隆起と世界の塩湖 チチカカ湖と諏訪湖
熱帯の標高3800mの所にあるためチチカカ湖は湖水の蒸発が激しいそうですが、その湖水の蒸発によって地域全体が蒸気に包まれて熱貯蔵効果を持つため、それが結果的にこの地域全体の気候の温暖化に寄与して、チチカカ湖盆地は標高が高いにもかかわらず比較的暖かく安定した気候を保っているのだそうで、チチカカ湖周辺では太古からティワナク文明など数多くの高度な文明が育まれてきたのだそうです。
チチカカ湖盆地
この写真を見て私は、大鹿村に向かう途中で杖突峠の上から見た諏訪盆地によく似ているなと思いました(^o^)。
諏訪盆地
チチカカ湖は3800m、諏訪湖は760mで高度が全く違い、写真からでも湿度の違いが感じられますし、ペルーの家はチョコレート色の煉瓦でできているそうで印象は全く違いますが(^o^)、陸に閉じ込められた古代の海が山の隆起と共に押し上げられてできた湖のあるこの二つの盆地は、同じような成り立ちの地形のほかにもいろいろな点でよく似ているようです(^o^)。
杖突峠から見下ろしている湖畔の街は諏訪市、巨大なキリスト像が見下ろしている湖畔の街はプーノですが、諏訪湖の周辺には石器時代からのたくさんの遺跡が点在しているように、プーノの街の周辺にもチチカカ湖にゆかりの深い古代文明の遺跡が点在しているのだそうです。
インカ帝国の前身であるクスコ王国を築いた伝説の王「マンコ・カパック」はここティワナクの出身で、チチカカ湖に出現したと伝えられているそうですが、これはマンコ・カパックがチチカカ湖周辺を本拠地にしていたということなのでしょうね(^_-)。
同じように、4世紀末の天津族の東征まで続いた「諏訪祭政体」と言われる体制を作り上げ、長野~新潟・福島までの東の小部族国家群の連合をまとめ上げたと思われるスサノオの息子のヤシマジヌミノミコトも諏訪湖周辺を本拠地としていました。
この出雲生まれのヤシマジヌミノミコトは、『古事記』によって「大国主の息子の建御名方命(タケミナカタノミコト)」と騙られ、「伝説の王」ならぬ「神話」の登場人物として179万年前の神代の国譲りに際してタケミカヅチノミコトに負けて諏訪に閉じ込められたというオハナシに仕立てられているのですが(^_-)。
このことに関しては「古代の地形から『記紀』の謎を解く」の第8章の4「二人のタケミナカタ」をご参照ください。
――・――・――・――・――・――・――・――・――
「古代の地形から『記紀』の謎を解く」 アマゾンヘ
――・――・――・――・――・――・――・――・――
ネコビタイ便り
やはり植物の環境適応能力は想像以上に大きいようで、皇帝ダリアは今年は霜にあっても花も葉も凍らずに緑の葉を茂らせ、まだ花を咲かせ続けています(^o^)。
先日まで蔓に付いていたムベの実が見えなくなったので探してみたら、落ちてしまっていました。
切ると中は↓のようになっていて黒くて固い種がたくさん入っています。
パッションフルーツ(クダモノトケイソウ)の実は相変わらず緑色のままです(-_-;)。