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「神話」と歴史

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2019.6.10 「神話」と歴史
 
先日「化石でしか存在が知られず、絶滅したと考えられていた甲殻類オオスナモグリの生体」が静岡と高知の干潟で発見されていたというニュースがありました。
 
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現存する一般的なニホンスナモグリとは大きさやDNAの配列が異なっていたため、新種として海外の学術誌に論文を提出したところ、審査を行ったハンガリーの化石研究者から「日本でよく似た化石が見つかっているので調べたほうがよい」との指摘を受け、調べてみたら絶滅したと考えられていたオオスナモグリであることが分かったのだそうです。
 
私が驚いたのは、日本によく似た化石があるということを指摘したのが日本の研究者ではなくハンガリーの研究者だったことで、どんなことにでも研究している人が世界中にいて、情報はすぐに伝わるようだということでした。
 
実は以前プラナリアがナメクジを食べるという記事を見て、本当かな?と思ってナメクジを検索してみたらたくさんの研究が出てきたので、ナメクジに興味があって研究している人ってそんなにたくさんいたのか!とびっくりしたことがあったのですが、はるか昔に絶滅してしまったと考えられていたオオスナモグリを研究している人も世界中にたくさんいたのですね。
 
なぜこんなことを書いているのかというと、日本の歴史や文化や世界遺産に興味を持って研究している人はニホンスナモグリやナメクジに興味を持って研究している人よりも多いかもしれないと思ったからです(^o^)
 
『記紀』を信奉する学者さんたちは、『記紀』の内容にあまり疑問を感じないようで、たとえ疑問に思ったとしても、「・・・と考えればよい」という論法で無理やりつじつまを合わせてしまうのですが、なんの予備知識も思い込みもなかった素人の私には『記紀』に記されていることは矛盾だらけに見えましたし、学者さんたちのつじつま合わせの説にも納得できませんでした<(_ _)>。ましてや私以上に日本の歴史に素人の外国人だったら、疑問に思うことは私以上に多いのではないでしょうか。
 
例えば『記紀』に出て来るタケノウチノスクネという人は本当に300年以上も生きていたのか?とか、宮内庁の天皇系図を見て、古代の日本の天皇は本当にみな100年以上も生きていたのか?とか、14代仲哀天皇と15代応神天皇の間に70年もの空白があるのはなぜなのか?とか・・・・・
 
時間や会計簿の帳尻がきっちりと合うものが歴史であり、「・・・と考えればよい」という論法を使わなければ帳尻が合わないものは神話(作り話)なのです(^o^)
 
昭和までは矛盾だらけの作り話でも、教科書や学校教育で子供の頃から強制的に洗脳し、自国民さえ騙しておけばそれですんだのかもしれません。平成になっても神社本庁や日本会議や森友学園は幼児期からの「神道教育」で再びそれをしようとしていたようですが。

けれど情報化社会となった今は、情報を見ているのも研究しているのも日本人だけではないのですよね。ましてや世界遺産に登録することで大山古墳のことを世界中に発信しようとしているのですから、関心を持つ人も疑問を持って本当のことを調べようとする人も増えるのではないかと思うのですけれど、宮内庁や文化庁や歴史学者さんたちはそれらの矛盾についていったいどう説明するつもりなのでしょうね?
 
 
 
 

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