私は湧水探訪や城跡探訪をしていたわけではなかったのですが、縄文遺跡のある所に行ってみると近くに湧水や城跡があることが多かったので、これまでにいくつもの湧水や城跡を見てしまったということのようです。こうしてみると、湧水と旧石器時代からの遺跡や中世の城跡はセットになっていたようですね(^o^)。
どこでも全部が揃っていたというわけではなかったので、これまでその関連に気が付かなかったのですが<(_ _)>、それらがある場所は「武蔵野台地の端」であるという地形は共通していましたから、今は湧水の跡形もない所でも、中世頃までは豊富な湧水があったのかもしれません。もし城跡の下や近くに旧石器時代の遺跡があれば、湧水があった可能性は高いのではないでしょうか。
これまで知らなかったのですが、杉並区にも練馬区にも旧石器時代の遺跡がたくさんあったのですね。杉並区では遺跡が神田川・善福寺川・妙正寺川の両岸の台地の端に集中しているようですが、練馬区では石神井川と白子川の両岸の台地の端に集中しているようです。旧石器時代の遺跡がある所は、多分湧水があった所なのでしょう。
杉並区の遺跡
練馬区の遺跡
石神井川は、古代には不忍池の方に流れていたそうですから、石神井川の流れる谷は不忍池の入り江から続く海だったのです。その海が退いていくにつれて両岸にたくさんあった湧水が海まで流れていく水路として残ったのが石神井川なのでしょう。
石神井川の流路が南東の不忍池から東の王子の方へと変わったのは1万年前以降のようですが、水は低きにしか流れませんから、これは地形の変化によるものなのでしょうね。
飛鳥山の資料写真
区境や県境というのも後世の人為的な線引きにすぎず、武蔵野台地は多摩川から荒川まで埼玉の方にも広がっているのですから、埼玉にも世田谷や杉並や練馬と同じように湧水や遺跡があるはずですよね(^o^)。
↑の旧石器時代の遺跡の地図は練馬区が作成したものなので、区境の白子川の対岸にある埼玉の湧水や遺跡のことは記されていないのですが、調べてみると、白子川沿いの練馬側に「東京の名湧水57選」の一つの「清水山の森」の湧水があるように、白子川の埼玉側には白子湧水群があるようです。埼玉の湧水についてはまだ考えてみたことがなかったのですが、武州白子熊野神社の富士塚と吹上貝塚を見に行った時、白子川沿いには台地の端の高台が続いていましたから、確かに湧水群がありそうな地形でした。白子川沿いの低地も縄文時代には海だったことは貝塚があることからも分かりますよね(^o^)。
https://blogs.yahoo.co.jp/sweetbasil2007/43639031.html