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「金印・志賀島・阿曇族」43 宮地嶽古墳31 応神天皇陵

2018.7.20 「金印・志賀島・阿曇族」43 宮地嶽古墳31 応神天皇陵
 
この応神天皇陵は、江戸時代の絵図等には「仁徳天皇陵」「大山陵」と記されているそうですが、被葬者が仁徳天皇であると確定できないため、1976年(昭和51年)以降は学術的な遺跡の命名法に則って「大仙陵古墳」とされているのだそうです。
 
でも宮内庁が仁徳天皇の墓だとしているため、地図では「仁徳天皇陵」が採用されているのだそうで、私も学校では「仁徳天皇陵」と教えられ、ずっとそう信じていたのですが、現在もほとんどの人が昔「仁徳天皇」という人が実在していて、その人のお墓なのだと信じているのでしょうね<(_ _)>。けれど仁徳天皇は架空の人物なのです。
 
『記紀』には、「百舌鳥の地には仁徳天皇、反正天皇、履中天皇3陵が築造された」と記されているため、「大仙陵古墳」とするにあたって学者さんたちが論議したのは、「この墓の被葬者は、仁徳天皇なのか、反正天皇なのか、履中天皇なのか」ということで、古墳の築造の年代と被葬者の順番に矛盾があるため「この古墳の被葬者が仁徳天皇であるとは確定できない」ということになったようです。
 
けれど、仁徳天皇も反正天皇も履中天皇も『記紀』の作り話であって、3人とも架空の人物なのですから、どれほどもっともらしいつじつま合わせをしても何の意味もないのですよね。この古墳の被葬者は仁徳天皇でも反正天皇でも履中天皇でもなく、506年に亡くなった応神天皇なのです(^o^)
 
この古墳は、最大長840m・最大幅654m・墳丘長525mの日本最大の古墳なのですが、これは、水中3.5mまでのデータであって、濠にはヘドロが6m近くたまっているため、このヘドロを取り除くと、墳丘は大幅に裾が大きくなり墳長も大幅に伸びることは確実なのだそうです。つまり造られた時にはもっともっと大きかったのだということですね。
 
江戸時代には、後円部の埋葬施設の一部が露出していて、中には長さ3.18m・幅1.67mの巨大な長持型石棺があって盗掘されていたことが記録されているそうです。
 
それほどに巨大な古墳に埋葬された被葬者は、それまでのどの大王よりも強大な権力を持っていたということなのでしょうね(^o^)。また、この古墳から流出した鏡や刀とよく似たものが百済の武寧王陵から出土しているそうです。
 

こういったこと全てから考えて、この日本最大の大山古墳の被葬者は、464年から506年まで倭国の大王「倭王・武」として君臨し、長男・次男の二人の子を百済王にし、末子を倭王にした応神天皇以外の人であるはずがありません(^o^)

 
仁徳天皇と言えばその名前や巨大な陵と共に教えられるのは、国見をした天皇が民家の竈(かまど)から炊煙が立ち上っていないのを見て民の暮らしが逼迫していることに気付き、3年間租税を免除してその間は倹約のために宮殿の屋根の葺き替えさえしなかったというエピソードですよね。私もこの話に強い印象を受けて「仁徳天皇」の名前が脳に刻み付けられたのですが・・・・。

もしこれが『古事記』の全くの作り話でないのであれば、これは応神天皇のエピソードなのでしょう。応神天皇は、秦氏を使って大規模な治水事業を行ったのですが、『記紀』はそれらも全て仁徳天皇の事績だと偽っていますから。
 
日本最大の墓が造られた裏には、そのような偉大な事績やそれまでの崇神系の大王にはなかった仁政があったのかもしれません。そして、その長子の斯麻(武寧王)も、百済中興の祖とされる偉大な王になったのですよね。
 
歴史に「たら、れば」はないといいますが、もしも斯麻が応神天皇の跡を継いで倭王になっていたら、応神系王族の基礎は強固なものとなり、その後8世紀末まで続いた王位争いや、藤原氏による陰惨な謀殺や暗殺や大量処刑は起きず、長屋王や早良親王や菅原道真が怨霊になったなどと言われることはなかったかもしれませんね。
 
この古墳を含む百舌鳥古墳群と古市古墳群の世界遺産登録を目指すのであれば、誉田山古墳を「応神陵」・大山古墳を「仁徳陵」とするウソの治定ではなく、誉田山古墳は「崇神陵」、大山古墳は「応神陵」として申請するべきだと私は思うのですが、『記紀』を元につじつま合わせの説を構築して肩書や権威を得てきた方々も宮内省も絶対に変えようとはしないでしょうね<(_ _)>
 

 応神天皇陵はあまりにも大きすぎて写真を撮れませんでした。↓は応神天皇の父とされていいる仲哀天皇陵です。この人も架空の人物なのですが、ちゃんとお墓が決められていました(^o^)


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