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パレオパラドキシアとデスモスチルス

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2015.10.19 パレオパラドキシアとデスモスチルス

 

少し前の新聞に普段なら見過ごしてしまっただろう↓のような小さな記事が載っていたのですが、ちょうどパレオパラドキシアのことを考えていたので目に止まりました(^_-)。デスモスチルスは成長につれて下顎骨の一部がふくらんで頭が重くなり、水中に頭を沈めて海底の餌を取りやすくなっていたことが分かったという記事でした。


イメージ 1

 

このデスモスチルスは「カバに似た姿で知られるがすでに絶滅した」と記されていたので、パレオパラドキシアとよく似た生き物が他にもいたのかと思って記事を切り抜き、『埼玉の大地のふしぎ』のパレオパラドキシアと照合してみると、本にはパレオパラドキシアはデスモスチルス類の仲間だと書いてあり、記事の文章から推すとこのデスモスチルスはパレオパラドキシアそのもののことのようでしたが、このように全く違う名前で記されていたら、素人には同じものだとは分かりませんよね<(_ _)>

 

パレオパラドキシアの顎 確かに重そうです(^o^)

イメージ 3

 
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「パレオパラドキシア」というのはアメリカのラインハルトが命名したもので、「パレオ」は「古い」、「パラドキシア」は「珍しいもの」という意味であり、「デスモスチルス」の「デスモ」は「束ねる」、「スチルス」は「円柱」という意味で、「デスモスチルス」は円柱を束ねたような歯の形に由来する「属名」なのだそうです。

 

三波石と緑色片岩と緑泥片岩もそうでしたが、同じものがあちこちに違う名前で記されているので混乱してしまいます<(_ _)>。専門知識のない人にも分かるように、表記に何か基準を作ってもらえないものかと思うのですが、「専門家同士が分かればいいのであって、素人が分かる必要はない」ということなのでしょうか?

 

三波石といえば、荒川と三波川で拾った石がよく似ていたので↓のようなことを考えたわけですが、

赤い石は紅簾片岩ではなくチャートだったことが分かりました。

 

長瀞の石の標本

イメージ 4

荒川と三波川の赤い石

イメージ 5

 

赤石岳はチャートでできているから赤いのだそうですが、チャートってこの石のことだったのか(^o^)。緑色に白い筋が入ったものは蛇紋岩か蛇灰岩なのかな?

イメージ 6

 

荒川と三波川で石を拾ってみたらよく似ていたので同じものかもしれないと考えたわけですが、ツンドクにしてあった『埼玉の大地のふしぎ』を開いたら、最初に「岩畳をつくる岩石は、三波川結晶片岩と総称される変成岩の一種で・・・」と書いてありました(^_^.)

 

つまり私は6年前にこの本を買った時に、「荒川と三波川の石は同じものだ」という答えを読んでいたことになる訳ですが(少なくても最初の3ページくらいは読んでみたはずですから)、当時は三波川とは何かを知らなかったので、三波川結晶片岩とはどういうものを指すのか見当がつかず、「古生代石炭紀から中世代ジュラ紀に海底に積もった岩石や地層が白亜紀に・・・・」という説明を見てもチンプンカンプンで急速に興味を失ってしまい、写真を眺めただけでそのまま忘れてしまったのです<(_ _)>

 

場所の名前なのか、発見した人の名前なのか、発見した人が付けた名前なのか、性質や構成要素を表しているものなのか、同じものなのか全く別のものなのか・・・・ 名前にはいつも本当に悩まされます<(_ _)>

 

けれども、プレートテクトニクス知って、中央構造線と三波川帯・秩父帯が付加体であることを知り、三波川は群馬県の川のことだと分かったので、三波川に出かけてみたことからいろいろなことが繋がってきました(^o^)。あれこれと遠回りばかりしているようですが(^_-)、それらがいつか繋がってきた時に「ああ、そういうことだったのか」とストンと胸に落ちるのです(^o^)

 

やはり机上でつじつま合わせに励んでいる座学より、フィールドワークから得られるものの方がずっと多いようですよ(^_-)

 
 
 
 

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