2017.11.16 山中地溝帯と海28 3万年前の航海
昨日、韓国南東部でまた大きな地震があって、マグニチュードは5.4だったのですが、韓国では観測史上2番目の規模だったそうで、この地震で今日行われるはずだった統一試験が延期されたそうです。やはり大地震の頻度は増えてきていますよね<(_ _)>。
神話とカミサマの世界から人間の世界に戻ります(^_^.)。
昨年、「2016年に与那国島から西表島まで草舟で渡り、翌年には台湾から与那国島に渡って3万年前の航海を再現する実験をする」という記事が新聞にありました。
この記事を読んで、3万年前と今とでは海面の高さや陸地などの状況が違うのに、そのことを全く考慮していないその計画はうまくいくはずがないし、もしうまくいったとしても3万年前の航海を再現したことにはならないだろうと私は思ったのですが、案の定、この実験は出航してすぐに草舟が潮に流されて失敗してしまい、漕ぎ手は伴走船に収容され、草舟は伴走船に曳航されて目的地に辿りつくことになってしまったようです<(_ _)>。
先日このプロジェクトチームが2019年に台湾から与那国島への航海を計画しているという記事があったのですが、この計画も2016年の実験と同様に、3万年前の地形は今の地形と同じで、古代人は台湾から与那国島までの200kmの海を一気に草の舟で渡ったのだという思い込みの上に立てられているようですから、これもうまくいかないだろうと私は思います<(_ _)>。地球は誕生した時から刻々とその姿を変えており、3万年前の海と陸は今と同じではないのですから。
現在の日本列島は、太古にはユーラシア大陸の東端にくっついた付加体であり、2500万年前頃にその付加体がユーラシア大陸から剥がれはじめて1600万年前頃には真ん中で割れて東日本が多島化し、その後1000万年くらいかかって現在の姿になったようですから、陸地や海は時期によって全く違うのですし、海面の高さも氷河期と間氷期では大きく違っていたのです。
たとえば、北九州は34万年前には朝鮮半島と陸続きになっていて、マンモスはその頃に歩いて渡って来たと考えられているそうですし、
2万年前には、海面は今より100m以上低くなっていて北海道は大陸と地続きになり、東京湾は出口付近まで陸地になっていたそうです(^o^)。
それなら、台湾と沖縄の間の海も、当然時期によって同じように浅くなったり深くなったりしていたはずですよね。
3万年前はウルム氷期であり、海面は今よりずっと低い所にあったのですから、台湾と与那国島の間の海は今よりもずっと狭く浅かったはずで、その間には現在は水面下に沈んでしまっている島がいくつも頭を出していたのではないでしょうか(^o^)。