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「塙」って?75 武蔵野台地の端(はな)64 つりがね池2

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2017.8.15 「塙」って?75 武蔵野台地の端(はな)64 つりがね池2

 

その一帯にお住まいの方はみな横山さんだったと聞いて、それではその台地の端(はな)は「横山」という地名だったのではないかと考えたのは、つい最近同じようなお話を伺ったことがあったからなのです(^o^)

 

5月に筑波に向かっていた時、途中の道に「→武者塚古墳」の表示が出ていたので、それは何だろう?と矢印の方に行ってみたのですが(^o^)、その時近くの畑にいた方から伺ったお話がとても興味深くて面白かったので、

 

武者塚古墳

イメージ 1

 これは覆屋で、この中に石室と石棺があります
イメージ 2

またいつかお話を聞けるといいなと思ってお名前をお聞きしたら「塙さん」だったのですが、ちょうどその頃、私は鹿島の地名の「塙」と宮司の「中臣鹿島連瑞比古(塙瑞比古)」氏について考えていたところだったので、

 

ふと思い付いて「ご先祖は鹿島からここにいらしたのではありませんか?」とお聞きしてみたら、「鹿島から来たのかどうかは分からないけれど、下坂田の者はみんな塙という名前なんだ。ここは地名が塙だったから」というお返事だったのです(^o^)

 

それではやはり「姓」は「地名」で、塙に住んでいた人がみな塙さんになったんだ!と思いながら、「それではここは台地の端なのですか?崖の下に川は流れていますか?」と聞いてみると、「ああ、そうだよ。あの森が崖で、下を桜川が流れているよ」ということでした。

 

一面に広がっている畑の向こうには畑を縁取るように木立が並んでいて、その向こうの景色は見えなかったので、ここが高台であってその木立が台地の端(はな)の崖であることにその時まで私は気付いていなかったのです<(_ _)>。高速を降りてからここまでは全く平坦な道でしたし。

 

そこで怪訝な顔をされるかもしれないと思いながらも「それではこの崖の下は古代には海だったのですよね?」とお聞きしてみると、至極当然というように「そうだよ。海だったよ。貝も出てくるし」というお返事でした(^o^)

 

え?それでは「でたらめもでたらめ!!」と言われるどころか、この辺りでは筑波の麓まで海だったということはもう常識になっていたのか?? と驚いたのですが、そういうわけではなかったようで、この方は武者塚古墳のある土地の持ち主で、その石棺を発見し発掘にも立ち会っていたので、古代のこの辺りのことや考古学的なことをよくご存知だったのです(^o^)。フィールドワークでは、運が良ければこのように発見時や発掘時の臨場感あふれるお話を聞いたりすることもできるのですよね\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/。

 
若狭では、縄文時代の舟や櫂をいくつも掘り出したという方のお話を聞いたことがあったのですが、あの時お名前を聞いておけばよかったと後で悔やんだので、お名前を伺っておくことにしているのです(^o^)。


やはり常陸では台地の端(はな)は「塙」、武蔵国では「山」と呼ばれていたようですね(^o^)

 
 つりがね池は深い自然林に囲まれていたと記されていました。現在は池の周囲も台地の上もすっかり住宅地になっていて、斜面にもびっしりと家が建っていますし、池や湿地が広がっていたと思われる南と西の平地も全部住宅になっているのですが、昭和48年に環八が開通するまでは人家もあまりなく、池は三方を崖地の自然林や竹林に囲まれていたようです。池から西に流れ出て仙川に注いていた水路は暗渠になっていましたが、
 

今は暗渠になっている水路

イメージ 3

 東の斜面には竹林と森がわずかに残されていて、当時の自然林の面影を伝えていました。
 
イメージ 4

 

南東側は二階分くらいの擁壁の上に家が建っていましたから、この擁壁の下辺りまで池が広がっていたのかもしれませんね。

 
イメージ 5


 
 

今日は終戦から72年目の日で、今朝のコラムには

 

旧日本軍を考察した書「失敗の本質」は、「情緒や空気の支配」を指摘した。科学的思考が組織のクセとならず、「必勝の信念」「戦機は熟せり」などの空虚な文句が破局へ導いたという。

 

と記されていましたが、その根拠なき空虚な「必勝の信念」とは、日本は「神国」なのだから神風が吹くはずだということだったのでしょうか?

 

科学的思考を捨て、非科学的で非論理的な神話や神道を根拠にした「情緒的な判断」による忖度が「空気」の中で進んでいき、ゾロゾロと靖国神社に参拝する国会議員たちが、子供が科学的知識や判断力を持つ前に神道教育をすり込んで子供達から科学的思考や判断力を奪おうとしている・・・・ まさに今の状況は「失敗の本質」そのものを繰り返そうとしているのではありませんか?

 

↑は2014年に書いたものですが、この「空気」は濃くなってくる一方のようです<(_ _)>。「共謀罪」と名前を変えた「治安維持法」はすでに強引なやり方で成立させてしまいましたし、総裁任期を現在の「連続26年」から「連続39年」とする党則改正案も了承され、2020年までに改憲をするつもりだった安倍首相は、3期目に選出されれば20219月まで任期を伸ばせることになりましたから、2020年に改憲が実現した暁には「戦機は熟せり」と宣言するつもりなのでしょうか<(__)>

 

ニュースでは、今年も国会議員はゾロゾロと靖国に参拝したようです。首相は形の上では行っていないのですが、代理人が参拝して玉串料も納めているのですよね。これは首相サイドからは「実際に行ったわけではないのだから行かなかったと考えてよい」ということなのでしょうけれど、神社サイドからみれば、「実際には来ていないけれど、実質的には来たと考えてよい」ということなのでしょうね。





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