2017.5.15 生物の大量絶滅とアンモナイト
東北大の研究によると、生物の大量絶滅の第一回目は4億4千万年前だそうで、この時はサンゴ礁や三葉虫などの海の生物の約8割が絶滅したのだそうです。
石灰岩は有孔虫、ウミユリ、サンゴ、貝類、円石藻、石灰藻などの生物の殻(主成分は炭酸カルシウム)が堆積してできたものですから、たとえ現在は海のない県にあったとしても、高い山の天辺のあったとしても、現在石灰岩のある所は、かつてはみな海底だったということなのですよね(^o^)。
むかわ竜の化石が発見されたむかわ町が白亜紀には海だったことは、アンモナイトの化石がたくさん出ていることからも分かりますが、化石があった所は、当時は陸地から10kmも離れた沖合だったそうです。
その白亜紀の地層が、現在は隆起して(?)陸上に露出しているのでむかわ竜の化石が発掘されたわけですが、白亜紀末の同じ地層から2014年に発見されたアンモナイトの化石は新種であることが分かったそうで、新種のアンモナイトが確認されたのは今回で25種目なのそうです。
むかわ町だけではなく、北海道は種類も数も多く、アンモナイトの宝庫のようですね。
アンモナイトは、古生代シルル紀末期(もしくはデボン紀中期)から中生代白亜紀末までのおよそ3億5千万年前後の間海洋に広く分布し繁栄していたそうですが、アンモナイト亜綱は、オルドビス紀(4億8千5百万年~4億4千4百万年前)から生息するオウムガイ亜綱(Nautiloidea)の中から分化したものと考えられているそうですから、この仲間は1~4回目の大量絶滅をものともせずに生き抜き、5回目の隕石衝突時についに恐竜と共に絶滅したということでしょうか。人類とは比較にならないほどの長い長い年月に渡って繁栄し続けていたので化石も大量に見つかるのですね。
去年の連休にフォッサマグナ博物館に行った時には、私はまだアンモナイトは巻貝の一種なのだと思っていたのですが、その後、神流町恐竜センターでアンモナイトは貝ではなくイカやタコの仲間の頭足類だったことや、いろいろな形のものがあることなどが分かってきました(^o^)。
イカは「頭足類」だしゲソ(下足)といいますから、私は頭から足が生えているのだと思っていたのですが、イカのゲソは足ではなく触手だそうで(^o^)、アンモナイトも足ではなく触手なのだそうです。