2017.2.16 宇佐神宮18 架空の天皇2
改めて一蘭表の歴代天皇の名前を眺めてみると、「徳」の文字の入った諡号を持つ天皇には、懿徳、仁徳、孝徳、称徳・文徳・崇徳・安徳・順徳天皇と聖徳太子がいましたが、文徳・崇徳・安徳・順徳天皇は9世紀以降の天皇ですから、ここで検証が必要なのは称徳天皇まででしょうか。
紀元前はまだ弥生時代で統一国家は成立していませんから、第4代の懿徳(いとく)天皇は架空の天皇ですし、16代の仁徳天皇と6~7世紀の聖徳太子もここまでに分かったように架空の人物です。
16代の仁徳天皇は、戦前は17代天皇だったのですが、『日本書紀』が15代天皇としていた神功皇后が架空の人物として削除されてしまったので、現在は16代に繰り上げられているのです。
宮内庁及び歴史学者さんの得意技である部分的なつじつま合わせがここにも適用されているようで(^_-)、「仁徳天皇が16代だったとすればよい」ということになっているようですが、架空の天皇は神功皇后だけではないのに神功皇后一人だけが削除されてしまったのは、この部分のオハナシがあまりにも荒唐無稽すぎるため、いかに「偉大な知性」を駆使しても、どのように芸術的な曲芸を使ってもつじつまを合わせることができなかったからでしょうか(^_-)。
次の孝徳天皇は天智天皇の叔父(母の弟)で、有馬皇子という息子がいたとされていますから実在の人のようですが、天皇にはなっていないだろうと私は思います。
失敗すれば一族係累も皆殺しにされるクーデターは、自分が王位に就くために命懸けで起こすものであって、「乙巳の変」を起こして命懸けで奪い取った王位を中大兄が叔父に譲ったりしたはずはありませんし、王(舒明)の妻(皇極)や妻の弟(孝徳)が王位に就いたとすれば、「王位を継ぐことができるのは、王(神の子孫)の直系の男子のみ」という血統による正当性を否定することになりますし、孝徳天皇が「難波宮に一人置き去りにされて孤独死した」などという「天皇の権威」など皆無の記述も不自然すぎますから、これはクーデターの真相を隠すためのウソ(フェイク・ニュース)でしょう。
置き去りにされて死んだということは、何らかの理由でこの叔父は粛清されたということでしょうか。息子の有馬皇子(天皇の子ではないのですから、本当は皇子ではないはずですが)も謀反の罪を着せられて中大兄に殺されていますし<(_ _)>。
13日にキム・ジョンナム氏が殺害され、ニュースでその背景が分析されていますが、5年前に弟で3男のジョンウン氏が後継者に指名されたというニュースを聞き、その系図を見た時、北朝鮮の体制は古代のままのようだと感じていた私は「リアルタイムの韓国歴史ドラマが始まるのではないか」と思ったのですが、その後、粛清が始まったとのニュースや叔父の張成沢氏が拷問の末に公開処刑されたというニュースが入ってくるようになって「ああ、やっぱり・・・」と思っていました(T_T)。
王には複数の妻と大勢の子がいるし、貴族には派閥があって、人物関係が複雑な韓国歴史ドラマには、必ず↑のような「人物相関図」が付いているのですが、本当に歴史は繰り返しで、ニンゲンはいつでも同じようなことをしているようです<(_ _)>。
ニンゲンは進歩しているのでしょうか?もし進歩しているのだとすれば、進歩することによって幸せにはなってはいないような気がするのですが・・・・・<(_ _)>。