2017.2.15 宇佐神宮17 架空の天皇
2.4に「徳がつく天皇とか太子とかは、架空の場合が多いのでしょうか?」とのコメントを戴いたのですが、『記紀』は1000年分歴史を水増ししていますし、いろいろオハナシ(フェイク・ニュース)を作っていますから、架空の天皇がたくさん挿入されているのです。
これまでも紀元前の天皇のうちの2代~9代の8人は実在を疑われていて「欠史8代」と言われていたようですが、8人どころではないのですよね(^_^.)。
例えば現在の伊勢神宮の大宮司さんは、鷹司家の28代目の当主なのだそうですが、鷹司家は藤原北家嫡流の近衛家実の 4男・兼平(1228~1294)から始まった家だそうですから、現在まで約850年とすると、1代は30年前後ですね。現在の天皇は125代とされていますが、初代の崇神天皇が400年頃なのですから、現在までの1600年間で1代を30年とすれば53~4代、20年としても80代くらいで、どんなに多く見積もっても125代にはなりそうもありません(^_-)。
そのうえ古代の天皇は1代が20~30年どころか、神武127才、孝昭114才、孝安137才、孝霊128才、孝元116才、開化111才、崇神139才、景行147才、成務107才、応神111才、仁徳143才とやたらに長生きだったことになっているのですよね。
この11人で水増しした「紀元前660年+紀元後400年」分を埋めるには、どうしても一人当たり100年以上生きていたことにしなければ計算が合わなくなってしまうということだったのでしょうけれど(^_-)、古代人がそんな年齢まで生きていたということに学者さんたちは何の疑問も感じないのでしょうか?
『記紀』を信奉する学者さんであればなおのこと、『古事記』は「降臨したニニギノミコトは美しいコノハナサクヤヒメだけを妻にし、醜い姉のイワナガヒメを送り返してしまったため、天皇は短命になった」と記しているのですけれどね~(^_-)。
疑問を突き詰めていったら、このすさまじく長生きしたとされている天皇たちの中で、実在した天皇は崇神天皇・応神天皇の二人だけであり、崇神天皇は4~5世紀の人、応神天皇は440~506年の人だったことが分かってきました。『日本書紀』が記した在位の年代も100年以上生きていたというのもウソなのです(^o^)。
でも、『記紀』を信奉する学者さんたちは、私が疑問を感じてきたような「山師も赤面するようないんちき話」に疑問を持つことはないようです<(_ _)>。
梅が見ごろになっているのですが、梅が咲く頃になると厄介なスギ花粉が飛び始めるのですよね~<(__)>。日曜日に小金井公園に出かけてみたら、梅とロウバイが満開になっていて、前回行った時にはまだ解体されたままだったデ・ラランデ邸が復元されてティールームになっていたので、居間の暖炉の前の椅子にくつろいでコーヒーとお菓子を戴いてきました\(^o^)/。
梅とロウバイ
復元されたデ・ラランデ邸