2016.12.16 穂高神社と安曇野153 安曇族(海人族)91 道真は雷神?
「天孫降臨」にしても、「カミサマから始まる旧家の系図」にしても、歴代の天皇にしても、歴史学者さんたちは、文献に書いてあることに疑問を持つことはないようで、私には到底納得することができないことも検証してみることもなく全て信じるようです<(_ _)>。
先日来続いていた「八紘一宇」「皇紀」「神武天皇の偉業」「天壌無窮の神勅」といった一連の自民党議員の発言に関して先日の「天声人語」には、神話のウソは当時の小学生にも見破られていて、「天孫降臨の図を教室で見せられた茨城県の小学生が『先生そんなのウソだっぺ』と尋ねて木刀で殴られた」という『教科書の歴史』の中の話が紹介されていました。
子供にも(なら?)分かることが、学者や議員や教師というような「センセイ」と呼ばれる方々には分からないようですが、たぶん「偉大な知性」をお持ちだからなのでしょうね(^_-)。
以前、群馬県には古墳がたくさんあるということを知って「東国はエビスの国で文化後進地」だと教えられたのになぜだろう?」と疑問に思い、休日にそれらの古墳を確かめにせっせと群馬県に出かけていた時期があったのですが、「古代の地形から『記紀』の謎を解く」やここに書いているような古代史の謎解きは、学者さんたちが当然と考えていることへの子供のような疑問から始まったのです(^o^)。
「雷は群馬の名物」というのが定説ですが、私は群馬に出没している間に一度も群馬県で雷に遭ったことがなかったので、ひょっとするとこの定説も何の検証もされていない歴史学者さんたちの思い込みなのではないか?と疑問が湧いてきて、ある時全国の雷の発生頻度を調べてみたところ、やはり群馬県の雷発生の頻度は平均より特に多いわけではなく、北陸地方の方がずっと多いことが分かりました(^o^)。別雷命はカミナリではなく、人なのです。
最近は落雷による被害が増えているということで、新聞に↓のような記事が載っていたのですが、この中にも「雷が名物」のはずの群馬県は載っていませんね。ちょっと検証してみれば「群馬県は雷が多い」というのは何の裏付けもない、事実とは異なる思い込みにすぎないことが分かるはずなのですが、この誤った思い込みを根拠にして「別雷命」は雷神で、別雷神社や雷電神社は雷神を祀る神社だというもっともらしい解釈がまかり通ってきたのです。
醍醐天皇の時代に怨霊になったとされている菅原道真も、文献を信奉する学者さんたちの間では雷神ということになっているようですが、そういう学者さんたちは、雷=雷神=別雷命=菅原道真だと考えているのでしょうか?たぶん「人間が怨霊や雷神になったりするのだろうか?」ということも含めて何も考えていないのでしょうね(^_-)。
雷は、科学的には静電気が雲の中に大量にたまることによって起きる自然現象であって、怨霊や雷神が起こすのものではないのです(^o^)。
先日、テレビで「日本で最も雷の多いのはどこか?」という質問で、答えは「金沢」となっているクイズを見ましたが、誤った思い込みや常識や定説は是正されつつあると考えてもいいのかな~~~? 神功皇后や紀元節や聖徳太子像も教科書から消えたことですし・・・・・
でもそれとは裏腹に、自民党議員や日本会議のメンバーの間では誤った思い込みや常識や定説が是正されるどころか日増しに肥大しつつあるようです<(_ _)>。
そんな誤った認識が是正されるのには、作り話の神話を盲信する「偉大な知性」ではなく、科学的な知識に基づいて自分で判断することのできる「普通の理性や知性」を持つ世代が育ってくることを待つしかないのでしょうか<(_ _)>。