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穂高神社と安曇野35 草の舟での航海8

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2016.7.14 穂高神社と安曇野35 草の舟での航海8

 

琉球列島は全長 1200 km に及ぶそうで、地図を見ると台湾から九州まで島が並んでいるようですが、その全域に3万年前頃までさかのぼる遺跡があるそうですから、台湾から漕ぎ出した人々は、一気に何百キロも先の島まで行ったわけではなく、それら遺跡のある島の全てに上陸し、住みついていたのです(^o^)

 

現在は100km以上離れていて目視できない島も、海面が100m以上低かった時には現在見えている部分より100m下まで裾野を広げた大きな島だったわけですし、それらの大きな島の間には、今は海面下に隠れてしまっている100mに満たない島がいくつもあったのでしょうから、「台湾から舟を出した祖先たちは、水平線の向こうの見えない世界へ向かう冒険の航海に出た」のではなく、見えている島に目標を定めて漕ぎ出したのだと私は思います(^o^)

 

台湾自体も当時は現在の海面より100m下の所まで陸地だったのですから、今よりずっとずっと大きな島だったのでしょうしね。

 

地図で台湾から九州まで島が一列に並んでいるのを見て、これはプレートの境界で生まれた火山島の列なのではないか?と思い、地質標本館で見たプレートの図を探してみたところ、この島々はやはりフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界に並んでいるようです。


イメージ 1

 
イメージ 2


↑の写真は沖縄辺りで切れてしまっているので、フィリピン海プレートについて調べてみると、関東地方の地下で北アメリカ、フィリピン海、太平洋の3つのプレートが接していて、複雑な動きをしているのだそうです<(_ _)>

 

フィリピン海プレートの東縁では、南東方向から年間3 4cmの速度で太平洋プレートがフィリピン海プレートの下に沈み込んでいてマリアナ諸島、小笠原諸島、伊豆諸島などの火山帯を作り、北縁では日本列島に激しく衝突して丹沢山地や富士山や赤石山脈を隆起させ続け、西縁ではフィリピン海プレートの沈み込みによって沖縄トラフと呼ばれる背弧海盆が拡大して、南西諸島を東シナ海の大陸棚から少しずつ引き離しているのだそうです。

 

仮に1年に平均5㎝動いたとすると、3万年では15万㎝ですから、南西諸島は3万年前より1.5km くらい台湾から遠くなっているということになるのでしょうね(^o^)

 

琉球列島の西側には琉球海溝があって、この琉球海溝の西端は台湾付近にあり、台湾付近からルソン島北西沖では逆にユーラシアプレートがフィリピン海プレートの下に沈み込んでいるのだそうですが、台湾付近ではユーラシアプレートが沈み込むというよりも、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの上に乗り上げる形で激しく衝突し、台湾山脈を形成しているのだそうです。

 

動きが複雑でなかなかイメージできませんが<(_ _)>、丹沢山塊ではフィリピン海プレートは沈んでいくけれどプレートの上に乗っていた比較的軽い丹沢山塊は陸上に取り残されて押し上げられ、隆起し続けているのに対し、台湾山脈はプレートごと押し上げられて隆起しているということでしょうか。

 

それでは台湾山脈には大きな褶曲ができていて、ヒマラヤ山脈やアンデス山脈のような褶曲山脈になっていくのかもしれませんね。

 

今日は午後に突然天候が変わって、すさまじい雷雨と突風になり、そろそろ花芽が出るのではないかと今朝眺めていたフクロミモクゲンジの大枝が折れて木が半分になってしまいました(T_T)。九州でもまだ大雨が続いているようで、風と波が収まらないということでヒメガマの舟はまだ出航していないようですが、もしも海の上で今日のような天候の急変に遭ってしまったらひとたまりもないのでしょうね<(_ _)>



 

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