2016.1.13 山の隆起と世界の塩湖 チチカカ湖と諏訪湖18
征服者側の女性が、先住民や原住民や被征服側の男性の妻になることはなかったのは、どこの国でもいつの時代でも同じですよね<(_ _)>。白人の女性がインディアンやアボリジニや奴隷として連れてこられた黒人の妻になることはなかったのと同様に、弥生人の女性が人種の違う被支配者の縄文人の男性の妻になるということはなかったのです。
このことは、天津族が作った『古事記』や『常陸国風土記』を読んでみるとよく分かるのですが、天津族は先住の縄文人を土蜘蛛、蛇、虫、魚、八束脛(やつかはぎ)、山の佐伯、野の佐伯、国巣(くず)、蝦夷などと呼んで自分達(人間)以下のものとして差別し、同じ人間とは見做していなかったばかりか収奪や殺戮の対象としていたのです<(_ _)>。
たとえば『常陸国風土記』には、土蜘蛛たちは穴に住んでいて、狼や梟のような性格を持ち、鼠のように掠めたり盗んだりして融和しようとしなかったと記されていて、天津族が策略を用いて彼らを騙し、武器を持たず無抵抗だった彼らを皆殺しにしてすべてを奪ったことを正当化していますが、そのようにして日本全国に住んでいた縄文人たちは土地を奪われ、天津族が欲しなかった遠隔地や辺境の地へと追い詰められていったようです(T_T)。
これもアメリカインディアンやアボリジニが辿った運命と全く同じですね(T_T)。人間のしていること(歴史)はいつでもどこでも同じなのです。
イザベラ・バードの『日本奥地紀行』や『常陸国風土記』に記されているアイヌや縄文人の描写から察すると、先住民と呼ばれる人たちには他人から何かを奪うという発想がなかったようで、そのため外からやって来た人たちに好奇心は持っても警戒心や敵対心などは全く持たなかったようです。
南九州に渡来してきた天津族は、基盤を作り勢力を拡大するために先住の阿多(薩摩)隼人や大隅隼人の首長の娘を妻(の一人)にして隼人族を取り込み、隼人族を兵力として使ったようですが、その逆に渡来人の娘が先住の縄文人の妻になることはなかったため、ATLウィルスが弥生人に広がることはなかったのでしょう。
娘を妻の一人に加えることで隼人族を利用はしても差別は厳然としてあり、皇后(王妃)になれるのは天津族の王族出身の女性だけで隼人族の娘が皇后になることはなく、隼人族出身者が支配階級に入ることもなかったようです。
天津族と隼人族については「古代の地形から『記紀』の謎を解く」の第3章「古事記の語る神話と実際の歴史の関係を推理する」をご参照ください。
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渡来した弥生人が持ち込んできたのは、ATLウィルスはなく結核菌だったようです。縄文人が持っていたATLウィルスは、結果的に渡来してきた弥生人に感染することはなかったわけですが、結核菌は空気感染で感染力が強いうえ、縄文人は結核菌に全く免疫を持っていなかったために大きな被害を受けてしまったそうです(T_T)。
結核菌の到達
ところで昨日は「強姦罪に問われていた男性がDNA鑑定によって逆転無罪となった」というニュースがありましたが、やはり、ホームズの言葉のように「犯罪捜査は科学なんだ。科学でなければならないんだ。」ということであって、思い込みや恣意的解釈は誤った結論を導き出してしまうのです。
この事件は、科学的に証明することができたからまだしも救いがありましたが、痴漢や呪詛の冤罪は無罪を証明する方法はないのですよね~<(_ _)>。