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Channel: 歴史探訪
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沈黙の理由

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2019.4.22 沈黙の理由
 
小説家は「流れてきた桃から子供が生まれた」というような荒唐無稽なオハナシを平気で書きますが、先日5才児のチコちゃんが「桃からニンゲンが生まれるわけないでしょ!ボーーッと生きてんじゃね~よっ!」と言っていましたよね(^o^)
 
今は未就学児でも「ニンゲンの先祖はチンパンジーだよ」などと普通に言っていますし、地球や宇宙の成り立ちも知っているようですから、「カミサマがニンゲンになったのだ」とか「日本列島を生んだのだ」などというオハナシは通用しないのです。へたにそんなことを言えば、「それじゃ、チンパンジーがカミサマなの?」とツッ込まれてしまうかもしれません(^_^.)
 
戦前の教育を受けた人ならともかく、戦後の教育を受けた人であれば、当然進化論もダブルヘリックスも知っているはずですし、平成生まれであれば、プレートテクトニクスも常識のようですが、戦前の教育を受けた方たちはもうとっくに現役を退いていますから、今の歴史学者さんたちは戦後の教育を受けた方たちですよね。
 
先日「中央の学者さんたちは頭脳も人格もあなたよりずっと優れているのだから間違いはない」というようなご趣旨のコメントをいただきましたが、
 
私は常々「子供でも知っているようなことや、門外漢の私でさえ気が付いてしまったようなことを、私よりずっと頭の良い学者さんたちが気付いていないはずはないのではないか?」と疑問に思っていたのですが、やはり『記紀』や「文献」がどうやってもつじつまを合わせることなどできない噓八百のシロモノであることに頭の良い本物の学者さんたちは気付いているのだろうと思います。
 
でも、もしそのことを口に出してしまうと、自分がこれまで書いてきた「説」を否定することになるばかりではなく、『古事記伝』以来ずっとつじつま合わせをしてきた先輩の先生方のお仕事も全否定することになってしまいますから、沈黙しているしかないということなのではないでしょうか。
 
小説家はどんな荒唐無稽なウソを書いても、それが読者の好みに合いさえすれば、称賛されることはあっても非難されることはないようですが、「学者」の肩書を持つ方々は、子供にも「そんなのウソだよ」と言われてしまうようなことを書くわけにはいきませんものね。
 
その点外野の方々は気楽なようで、自分に都合の良い部分だけをあちこちから拾い出してきて「○○先生はこう言っている」「××先生もこう書いている」と高名な学者さんの名前を並べれば、自分で確認や検証をしなくても、世間は間違いのない事実だと思ってくれるようですから、いくらでも「説」を作れるのでしょう。
 
私は歴史界のことを全く知らないのですが、松本清張氏の『火の路』を読んで、どうも「重箱の隅」をつつくくらいのことは大目に見てもらえても、先達の「説」を否定するようなことを言ってしまうと居場所さえもなくなってしまうような息苦しい世界のようだと感じ、それがkojitaさまのおっしゃる「ムラ」ということなのかなと思ったのですが・・・・・
 
歴史学者さんはアカデミックな方々で、文献に拠らない私はアカデミックではないということなので、「アカデミック」って何だろう?と調べてみたら、「やや古くさいさま。実際的でないという意を含めて用いることもある。」だそうですが(^o^)
 
 
 
 
 
 
 

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