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フォッサマグナと荒船山 本宿大陥没

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2015.11.28 フォッサマグナと荒船山 本宿大陥没

 

フォッサマグナの中にあった荒船山の辺りは、950万年前頃には噴出物の堆積によってだいぶ浅くなってきていたかもしれませんが、まだ完全に陸化してはいなかったようですから、荒船山を構成する地層が水平に重なっているのは、それらの層は噴出物が陸上で堆積してできたのではなく、海の中に堆積してできたからではないでしょうか。↓の図の緑色の水成角礫凝灰岩の50mの層の「水成」とは、湖ではなく海だったのではないかと思います。

 

荒船山の地層

 
イメージ 1

ここが初めから湖だったのであれば、「水成層」とその上層の「湖成層」を区別する理由はなく、どちらも「湖成層」のはずですよね(^_-)

 

この水成層の上にある湖成層からは、木の葉や虫やカエルの化石が出土しているそうですから、この湖成層が堆積した頃には海が残っていたとしても堆積物や隆起でかなり浅くなってきていて、陸化した中に取り残された海は塩湖となり、淡水化し始めていたのではないでしょうか。

 

でも、地図を見ても説明を見ても、今は湖もそれらしい跡もないのですが、荒船山の溶岩塊の下に670mもの厚さの湖成層を作ったほどに大きく深かった湖はいったいどこへ行ってしまったのでしょうね?湖成層があるということは、そこに湖があったということだと私は思うのですが???

 

なぜ荒船山の1200m前後の所に湖成層があるのか?そこにあったはずの湖はどこへ行ってしまったのか?どこにも説明がないので自分で考えてみることにしました(^_-)

 

1200mの所にあった湖が宙に浮いていたはずはありませんから、この湖があった頃にはこの一帯の地面が1200mの高さにあったのではないでしょうか?そして、そこにあった湖に670mの凝灰岩の層ができるほどに火山灰が積もった後、大きな噴火が起きて大量の溶岩が湖成層の上に流れ、200mもの厚さの荒船溶岩の塊を作った後、この噴火口が陥没して湖は消滅してしまったのではないでしょうか?


 湖成層の上に乗っている荒船溶岩 
イメージ 2

直径10km、深さ数百mもの大陥没だという「本宿大陥没」とは、950万年前頃に起きたこの大噴火によって陥没してできた巨大なカルデラ盆地であり、その後600万年前頃まで周辺で活発に続いていた火山活動の墳出物によって埋まってしまったために今は見える形では残っていないということではないでしょうか。ここでは700万年前頃に二度目の陥没があったそうですから、ここは噴火口であり、その二度の大陥没はこの噴火口からの大噴火によって引き起こされたのではないかと思います(^o^)

 

これは、先日初めてここを訪れた私が知り得たわずかな知識と見聞からの推理ですから、まだ検証されていない「仮説」ですが(^_-)、荒船山に水成層と湖成層の二つの地層が水平に重なっている理由や、周囲の地面よりずっと高い11901250mくらいのところに「湖成層」がある理由や、山頂に大きな溶岩の塊が乗っている理由について全く説明されていないこれまでの「定説」よりは現実味があると思いませんか(^_-)?湖が地面より高い所にあったり、空中で湖成層ができたり、溶岩が山を登って行って山頂に納まったりしたはずはないのですから(^_-)

 

本居宣長の 『古事記』解釈にしても、その後の学者さんたちの『古事記伝』解釈にしても、「地溝は陸地が落ち込んでできた」とする説にしても、「河岸段丘は川が作った」とする説にしても、「荒船山や妙義山は浸食されてできた」という説にしても、論理的に納得できるようなものではなく、「・・・と考えればよい」というつじつま合わせのようですから、納得できない「定説」や「常識」は、権威や肩書を頭から信じて鵜呑みにしたりせず、疑ってみた方がよさそうですね(^_-)

 
――・――・――・――・――・――・――・――・――

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ネコビタイ便り
優雅に花を咲かせていた皇帝ダリアですが、突然の冷え込みで元気をなくしてしまいました<(_ _)>。今朝は霜柱が立つほどに霜が降りていたのですが、霜にとても弱いので、明日も霜が降りるようだと今年の花は終わってしまいそうです(T_T)。

 

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