2016.12.5 穂高神社と安曇野144 安曇族(海人族)82 在原業平7
飛鳥時代から延々と続いていた天智天皇・藤原氏の陰謀の中で、惟喬親王は844~897、業平は825~880年の人ですから、仁明・文徳天皇の時代に、道真は845~903年の人ですから、宇多天皇の時代に藤原氏に陥れられ、権力闘争に敗れた人達だったのですね(T_T)。
藤原氏を恨んで死んでいった人たちの百鬼夜行の行列に遭遇したという藤原師輔は、909~960年の人ですから、蘇我入鹿が先頭に立っていたというこの行列の後尾には、藤原氏に陥れられた在原業平、惟高親王、菅原道真、暗殺された文徳天皇も加わっていたのでしょうね。
何ともすさまじい権力への執着と執念ですが、陰陽師の安倍晴明も百鬼夜行に遭遇したのだそうです。安倍晴明は921~1005年の人ですから、晴明の見た行列は師輔の見た行列よりもっと長くなっていたことでしょう。
けれど、百鬼夜行などというものが現実にあったはずはありませんから、これも『伊勢物語』と同じように正面切って書くことができなかった歴史をこのようなオハナシに仕立てて書き残したのだろうと「古代史探偵・推古」の私は思います(^_-)。
話はそれますが、歴史上の人物の人物像やイメージを作っているのは小説家や漫画家や脚本家やそれを演じる役者なのですよね。私の晴明の人物像は夢枕獏氏の『陰陽師』によって作られ、具体的なイメージは岡野玲子氏→野村萬斎氏→羽生結弦君の線で固定されてしまっていて、くたびれたオジサンの義経を想像できなかったように、でっぷり太った晴明など想像することすらできなくなってしまっています(^o^)。
岡野玲子氏のイメージした安倍晴明