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Channel: 歴史探訪
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アンダマン諸島

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2018.11.28 アンダマン諸島

 
石器時代と同じ生活を続けているというセンチネル族のニュースを聞いて、アンダマン諸島では石器時代から何万年もの間、島同士の行き来も全くなかったのだろうか?と疑問に思ったのでアンダマン諸島について調べてみました。
 
アンダマン諸島は、北緯1030分から1330分にわたって連なる大小302の島々で、さらに南には19の島々からなるニコバル諸島があるのだそうですが、34万人余りの住民の多くは南アンダマン島、中アンダマン島、北アンダマン島の3島に暮らしていて、小アンダマン島など276余りの島々は、ほぼ無人なのだそうです。センチネル族の住む北センチネル島はこの南北に連なる島々の南アンダマン島から30kmほど西に離れた沖合にあるようですが、行き来できない距離ではないようです。
 
2004年のスマトラ島沖地震では、アンダマン諸島も大きな被害を受け、北センチネル島はプレートが傾いた影響で1 2mほど隆起したそうですから、多分このたくさんの島々も南西諸島や南北600の島々からなるパラオ諸島などと同じようにプレートの境目に生じた島々なのでしょうね。
 
北西部では、隆起によってサンゴが海水面上に持ち上げられて死滅したそうですから、アンダマン諸島もやはりパラオ諸島などと同じように枕状溶岩と石灰岩とサンゴ礁でできているのかもしれません。
 
アンダマン諸島には大アンダマン人、ジャラワ族、オンゲ族、センチネル族などの先住民がいたそうですが、イギリス植民地時代の1857年にインド独立戦争が起きると、イギリスはアンダマン諸島を反乱に加わった政治犯の流刑地としたため、それ以降アンダマン諸島にはイギリスに対して反乱を起こした政治犯がインドやビルマから送られてくるようになり、そこにビルマやインドからの移民も加わって原住民との混血を繰り返して現在の住民構成になっているのだそうです。
 
先日、人類はそれぞれ先行する猿人や原人や旧人などとの混血を繰り返しながら現在のような様々な人種や民族になっていったのではないかと考えたのですが、先住の現地人とよそからの渡来人が混血を繰り返してきたアンダマン諸島の民族の成り立ちは、まるで人類史の縮図のようですね。西之島の成り立ちが地球の陸地誕生の過程を示しているように、アンダマン諸島の住民の成り立ちは、地球上の民族の成り立ちの過程を示しているようです。
 
外との接触を断ち一切の混血を拒んできたセンチネル族は、ひょっとするとネアンデルタール人やデニソワ人など旧人のDNAを多く持っているホモ・サピエンスなのかもしれません。
 
ところで「アンダマン諸島」って初めて聞く名前だと思ったのですが、シャーロック・ホームズシリーズの『四つの署名』にはアンダマン諸島の刑務所と毒矢を使う原住民が登場していました。私はアンダマン諸島がどこにあるのか、その刑務所とは何なのかを知らずにボーッと読んでいたようです<(_ _)>
 
アンダマン諸島がどこにあるのかを調べたついでに、作中で刑務所のあったブレア島とハリエット山とホープ・タウンを探してみました(^o^)。小説には「ブレア島は他の陸地から数百マイル離れていた」とあったのですが、そこにあるはずのハリエット山とホープ・タウンは南アンダマン島にあり、その南にポートブレアがありましたが、ここは南アンダマン島の一部でした。この部分はドイルが想像で書いた創作だったのでしょうか(^o^)
 
 


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