先日の新聞に「小笠原諸島の西之島の噴火が大陸の誕生を再現していることを突き止めた」という記事があったのですが、
論理的に考えれば当然そういう結論になるはずで、私は西之島の誕生とその成長の過程は、地球上の大陸の誕生とその成長のミニチュア版で、私たちは地球の誕生から46億年の間に海の底から今地上にある陸地ができてきた過程をリアルタイムで目の当たりにしているのだと考えたのですが、
海洋研究開発機構は「海で大陸が形成されている」という仮説を立てて岩石の成分を調べたところ、西之島の海底火山から大陸の成分である安山岩のマグマが噴出していることが分かったのだそうです。
「仮説」というか、西之島は実際に大量の溶岩を噴出して大きくなってきたのですから、その大量の溶岩の元になったものは地球内部から供給されていたマグマだとしか考えられませんし、西之島も既存の大陸も海に浮かんでいるわけではないのですから、海底で形成されたとしか考えようがないと私は思うのですが、他に何か可能性として考えられるような「仮説」があったのでしょうか?
まさかトランプさんや『記紀』信奉者の歴史学者さんたちのように、カミサマが指先で作ったとか、イザナギとイザナミが天沼鉾で海をかき回して作ったというような可能性があると考えたわけではないとは思いますが(^_-)、歴史学者さんたちの常套手段のように「海で大陸が形成されていると考えてよい」として検証もせずに終わらせるのではなく、実際の成分を分析することでそれを確認し、証明しようとしたということなのでしょうね(^o^)。そこが、検証もせずに自説に都合の良い解釈をしたオハナシを作って、「それが事実だ」としてしまう文系のやり方とは一番違うところなのだろうと思います。
地球上の陸地はみなカミサマが作ったのではなく、海底で生まれた火山の噴出物が海面まで積みあがって島となり、それらの島がさらなる噴火や新しい火山によって繋がって大きな陸地となり、そうしてできた陸地がプレートの移動につれて寄り集まって超大陸になったり、また分離したりということを繰り返してきたようで、今現在もプレートに乗って動き続け、海底火山は新しい陸地を作り続けているのです。
年間に4~5㎝ずつ動いているというプレートが突然大きく動くと想定外の大地震が起きるようで、2015年のネパール大地震では、このプレートが瞬間的に数㎝動いたのだそうですが、プレートが動く時に生じる圧力とはヒマラヤをも動かすほどの想像を絶するエネルギーを持っているのです。
2億5000万年前には寄り集まって超大陸・パンゲアになっていた地球上の陸地は、現在はいくつもの大陸に分かれているのですが、2億5000万年後には再び超大陸・アメイジアになると予想されているようです。陸地は不変ではなく、常に動き続けているのです。